※この記事には広告が含まれます。
こんにちは。気温も下がりピザ窯やロケットストーブの熱気が恋しい季節になりましたね。
さて、今回はそんなピザ窯等で使うための着火剤についての記事です。
Contents
なぜコーヒー粕で着火剤?
普段からコーヒーをよく飲むのですが、毎回コーヒーを抽出した出がらし、つまりコーヒー粕が発生します。コーヒー豆を焙煎できる環境が手に入ってからはなおさらでした。
このコーヒー粕、脱臭目的で家庭のいたるところに置いたりしていますが、毎日発生するので持て余していました。
庭に撒いたりすることもあるようですが、せっかくなのでひと手間加えられる何かを作りたいと思いました。
これとは別に、ピザ窯や燻製の着火の際に、小型のバーナー(マイクロトーチ)ではやや心もとないと感じることもあり、着火剤作成に踏み切ることにしました。
以上の事情があり、コーヒー粕を利用した着火剤を作成することにしました。アップサイクルというヤツですね。
コーヒー粕を利用した着火剤の作り方
アウトドア経験豊富な知り合いに聞いたところ、パラフィンで固めればOKとのことでした。もっと簡単に言えば、「蝋(ろう)」でOKということです。
このため、同じような性質があるものとして蜜蝋を採用して実験してみることにしました。
作り方は以下のとおりです。
- コーヒー粕を乾燥させる
- 蜜蝋を溶かす
- 乾燥させたコーヒー粕を、溶かした蜜蝋に混ぜる。
- 温めた状態でひたすら混ぜる
- 型に入れて冷めるまで待つ
- 固まったら完成!
ちなみに、固まっても温めれば蝋が溶けるので、再チャレンジ可能です。
必要なもの
必要なものは以下のようになっています。
- コーヒー粕
- 蜜蝋
- フライパン ※
- ヘラ
- お菓子の型 ※
ちなみに、フライパンは蝋が付着して取れなくなる可能性があるので安いものを買って専用にした方がいいです。
また、お菓子の型は耐熱性のシリコン製がオススメです。というのも、製氷用の硬い容器だと出来上がった時に型から外すのが大変だからです。(実体験)
予備実験
まず「コーヒー粕だけ」もしくは「蜜蝋だけ」で燃焼するのか確認してみました。
その結果(画像はありませんが)蜜蝋単独では炎を上げて燃焼するわけではないことが分かりました。
一方(こちらも画像なしですが)コーヒー粕は燃焼するものの、やはり炎をあげて燃えるのではなく、チリチリと小さく発火する状態でした。無論、炎の中にコーヒー粕を投げ込めばサッと燃えますが、危ないので注意しましょう。
どちらも着火剤として必要な、「炎を上げて燃える」「持続的に燃える」ができないことがわかりました。
予備実験の結論:それぞれ単独では着火剤にならない。
実際に作ってみた
ここからは実際に混ぜて作った記録になります。
最初はコーヒー粕と蜜蝋の比率が分からなかったので適当にやりつつ、トライアンドエラーで調整することにしました。
乾燥させたコーヒー粕と蜜蝋を適当に測り取りました。
コーヒー粕は、フライパンで加熱して乾燥させてもOKです。
コーヒー粕が140.5 g、蜜蝋が20.1 gでした。
結論から書くと、この蜜蝋の量ではコーヒー粕を固めるのに不十分であり、最終的に約60 g必要になりました。
つまり、コーヒー粕:蜜蝋=140:60くらいでした。

フライパンで蜜蝋を加熱して溶かしたら、そこに乾燥させたコーヒー粕を入れて混ぜます。
画像ではわかりにくいですが、蜜蝋を混ぜる前のコーヒー粕と比べると、表面がしっとり濡れているような状態になります。

最後に、お菓子の型に入れて固めます。画像はシリコン製のカヌレ型ですね。柔らかいので取り外しも簡単です。


失敗しても、コーヒー粕を増やす or 蜜蝋の量を増やす、でカバーできるので気軽にチャレンジできるのも良いところだと思います。
実際に燃焼させてみた
ここまで手間をかけて「火がつきませんでした」では使い物にならないので、実際に着火してみました。
結論から書くと、炎を上げて15分以上燃焼することが確認でき、着火剤として使えるだろうと判断しました。
着火前~着火後


続いて着火の様子です。うっすら紫がかった炎色がきれいですね。


最後に燃焼中~燃焼後です。


今後は、ピザ窯や燻製の着火剤としてテストしていきたいと思います。
オマケ:燃焼の観察
燃焼の様子をボーっと見ていたのですが、よくよく見ると、コーヒー粕本体から直接炎が上がっているのではなく、少し隙間を開けて炎が上がっているようでした。
おそらく、可燃性のガスか何か発生して、そこに引火・燃焼しているのだろうと思いました。
また、炎色もうっすら紫でしたが、有名どころだとK(カリウム)の炎色反応が紫と言われているので、蜜蝋かコーヒー粕にはカリウムが多いんでしょうか?
まあ、今回は着火剤として使えるのが分かればOKとしましたが、気になるところですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。

