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こんにちは。ようやく猛暑の終わりが見えてきましたね。
さて、前回に続き、「会社四季報 2025年4集 秋号」が発売になりましたので、前号(夏号)の振り返りをやっておきたいと思います。
Contents
スクリーニングの手法
SBI証券の銘柄スクリーニング機能を使ってザっとリストを作成し、そこから様々な指標を使って絞り込みをかけました。
詳しいスクリーニングの手法は以下の記事に譲りますが、用いた指標として【PER(株価収益率)】【PBR(株価純資産倍率)】【ROE】【ROA】【営業利益率】などがあります。
勝ち負けの基準
これまでと同じく、スクリーニング時点の株価である【7/11の終値】に対して【9/12の終値】が
- 5%以上の値上がりで「勝ち」
- 損益が5%に満たなければ「引き分け」
- 5%以上の値下がりで「負け」
としています。
例えば、7/11の終値が1,000円で、9/12の終値が1,050円なら、5%の値上がりなので「勝ち」と判断します。
逆に9/12の終値が950円だと5%の値下がりなので「負け」と判断します。
グロース株の結果
結論から書くと、
22銘柄中、12勝 6敗 4引き分け
でした。前回の成績(17銘柄中、15勝2敗0引き分け)が出来すぎだと思っていたので、上々の結果ではないでしょうか?
内訳は以下のとおりです。
銘柄 | 7/11 の終値 | 9/12 の終値 | 増減 |
---|---|---|---|
#2124 JACリクルートメント | 1,042 | 1,110 | 6.6% |
#3661 エムアップHD | 2,041 | 2,192 | 7.4% |
#3687 フィックスターズ | 1,913 | 1,790 | ▲6.4% |
#3923 ラクス | 2,263 | 2,750 | 21.5% |
#3939 カナミック ネットワーク | 438 | 506 | 15.5% |
#4071 プラスアルファ コンサルティング | 2,196 | 2,450 | 11.6% |
#4377 ワンキャリア | 2,102 | 2,672 | 27.1% |
#4417 グローバル セキュリティ エキスパート | 2,895 | 3,200 | 10.5% |
#4493 サイバー セキュリティ クラウド | 1,620 | 1,776 | 9.6% |
#5038 eWeLL | 2,393 | 2,811 | 17.5% |
#5138 Rebase | 1,349 | 1,236 | ▲8.4% |
#5253 カバー | 2,103 | 2,056 | ▲2.2% |
#6088 シグマクシスHD | 1,184 | 923 | ▲22.0 |
#6200 インソース | 975 | 996 | 2.2% |
#6323 ローツェ | 1,974 | 1,790 | ▲9.3% |
#7148 FPG | 2,391 | 2,460 | 2.9% |
#7178 ジェイリース | 1,402 | 1,644 | 17.3% |
#7191 イントラスト | 905 | 1,037 | 14.6% |
#7373 アイドマHD | 2,004 | 2,801 | 39.8% |
#9467 アルファポリス | 1,505 | 1,392 | ▲7.5% |
#9552 M&A総研HD | 1,369 | 1,358 | ▲0.8% |
#9554 AViC | 2,152 | 1,916 | ▲11.0% |
仮にこれらの銘柄を100株ずつ買付けると3,821,600円かかり、9/12の終値で全て処分すると4,086,600円になるので、差額は265,000円。
税金を考慮すると、利益はだいたい209,350円になります。
2か月くらいで約7.6%のリターンなので、無理やり年率にすると約45%のリターンとなります。
少なくとも「会社四季報 2025年3集 夏号」を使ったスクリーニングでは、意外とバリュー株の方が手出しの金額も少なく、リターン率も良いみたいですね。
結果に対する考察
前回ほどではないにしてもそこそこの結果になったと思います。
そこで前回同様、いろいろな切り口で勝ち負けを見てみることにしました。
まず、会社四季報に書かれている予想ROEや予想ROAの数字と勝ち負け(縦軸;株価の変動率)についてプロットしてみました。


予想ROEの方が関係ありそうな図ですが、R2乗値がだいぶ小さいのであまりアテには出来なさそうですね。
次に、予想ROEと今(会社四季報発行時)のROEの差を「改善率」として、株価の変動率とプロットしてみました。ROAも同様です。


相変わらずR2乗値は小さいですが、むりやり良いところを見出すとしたら、どちらも改善率が10%未満くらいまでしか「負け」と「引き分け」がいませんね。
一方、改善率が高いことがそのまま変動率につながるわけではなく、あくまで傾向、くらいに考えた方がよさそうですね。その証拠に、ROA改善率が低くても株価変動率が高いものもありますし。
次に、増収率(売上高の伸び率)と営業利益率について、株価の変動率とプロットしてみました。


営業利益率はあまりアテにならないっぽいですね。
一方、増収率はここまでで一番高いR2乗値を示しています。まあ、売上が伸びたら株価も上がるとは思いますが・・・。
ちなみに40%ルールについて考えると、増収率の方がより大事という結果になるようですが、ホントですかね?
40%ルール : 増収率と営業利益率の合計が40%を超えていれば投資してもOKとするルール。
最後に売上高の伸び率についてみてみましょう。


やはり3期分通して見てみて判断した方がよさそうですが、3期増益率が高いのに「負け」と判断された銘柄が気になりますね。
外れ値として処理していいのか、あるいは他のファクターが存在するのか、判然としませんが、ボリュームゾーンの10~30%くらいで考えると勝率は高めになるんじゃないかと思います。
感想
今回のグロース株の結果は「22銘柄中、12勝 6敗 4引き分け」でした。そこそこ優秀な成績のイメージです。
一方、結果を振り返った時に、株価との相関があるコレといったファクターがなかなか見いだせないのがもどかしいところです。
日経平均が45,000円を超えた等のニュースもあったので、全体的には好調なのかもしれませんが、さらなる解析を行うことで勝率の向上を図りたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。